学生寮

卒業生からのメッセージ

H19櫃本学 「寮生活を振り返って」

私は平成14年度に入学し、平成18年度に卒業するまでの5年間を寮で生活し、 卒業後は就職して、サラリーマンをしています。思い返せば私の学生生活の思い出は、 ほとんどが寮での思い出です。これから、私の経験した寮生活について簡単に紹介したいと思います。 入学して最初の頃は、友達ができるか、親元を離れて生活できるかなど 不安でいっぱいでした。特に私は、香川県という遠方から、兵庫県の学校を選んだため、 知り合いは一人もいませんでした。しかし、寮の同期や先輩との交流を深める日々は そんな不安を一気に吹き飛ばしてくれました。特に、寮では様々なレクリエーションがあり、 みんなで催し物を考えたり、景品を争ってクイズ大会に参加したりと、不安に感じる余裕も ないほど楽しい生活になりました。 しかし、楽しいことばかりではなく、辛いこともありました。 寮は上下関係や規律が厳しく、挨拶や門限などの守るべきルールがたくさんありました。 たまには先輩に怒鳴られることもありましたが、寮には相談できる仲間がいたので、 苦しく思う事はありませんでした。後になって考えてみると、こうした”ルールを守る”ことは、 社会人には当たり前のことであり、早いうちから一般常識を教えられたことは、非常にいい経験になりました。   また、私は勉強ができるタイプではありませんでした。テスト期間になると 同期と一緒にああでもない、こうでもないと頭を悩ませながらテスト勉強ができたのも寮生活の利点であり、 いい思い出です。  2年目以降になると、後輩ができます。「自分もこうして1年目を過ごしたん だなぁと」思い出しながら、少しお兄さん気分になる日々は、後輩にいろいろ教えるだけではなく、 先輩としての自覚を教えられます。漠然といい先輩になりたいと思っていた私にとって、”いい先輩”と いう言葉の本当の意味を考えさせられました。   3年目以降になると、優秀者は指導寮生という立場を与えられます。指導寮生は、 全寮生の模範であり、率先して寮の規律を守り、改善していこうと考えなければなりません。 私は、指導寮生にはなれませんでしたが、私も寮のレクリエーションや規律について考えて、 改善していこうと考えるようになりました。こんなレクリエーションはどうか、 この規律は厳しくしたほうがよい、逆にこの規律は厳しすぎるのではないかと、寮生活をもっと 充実したものにするために、同期のみんなで様々なことを考えたのを覚えています。   こうした経験は、寮生活でしかできないことであり、いろいろな会話や 経験を通じて、人間的にとても成長できたと思います。また、勉強でもプライベートでも、 苦しい時、悲しい時、そして楽しい時を一緒に過ごした仲間は、かけがえのないものとなりました。 卒業した今でも寮生同窓会が開かれるほどです。寮の仲間とは、一生のお付き合いになると思います。 (平成19年3月卒業 機械工学科/41回生)

H21吉川英利 「寮生活を振り返って」

寮に入ろうかどうか迷っている新入生の方には、 ぜひ寮に入ってほしいと思います。それは学科を超えて、一生の友達ができるからです。 寮生活では、楽しいことがたくさんあります。 もちろん、寮の先輩への挨拶など大変なことも多くありますが、 寮生活を終えた今、振り返ってみると、つらかったことも仲間と 共に過ごした大切な思い出の一つです。 親元を離れて生活するということは、不安で大変なことかもしれませんが、 将来必ず役に立つ様々なものを得ることができ、生涯忘れることのできない 5年間を過ごすことができると思います。 ぜひ寮に入って高専生活をより一層充実したものにして下さい。 (平成21年3月卒業 都市システム工学科/43回生)

H22藤本裕介 「ああ、寮生活よ」

寮生活をしている高校生は少なく、寮に入れば、 普通の高校生が体験できない事を体験できると言えます。私は入寮一日目に、 今までの生活環境との大きな違いにとまどい、枕を涙で濡らしました。 そんな私ですが、5年間の寮生活を通じて様々な機会で成長できたと思っています。  「藤本君は寮の友達と何して遊んでいるの?」と外部の人に質問されたことがあります。 簡単な質問だと思われるでしょうが、私はなぜか困ってしまい、 うまく答えられませんでした。後で寮の友達にこのことを話して分かったのですが、 寮の友達とは兄弟みたいなものなのです。一緒にいる時間が兄弟のように長いため、 「何々をして遊んだ」とかいちいち数えないんですね。閉鎖的であるが故に、 今思ってみると、寮というのは本当に仲間を作りやすくて、 外部から守られた環境だったんだなと感じます。こういうのも体験してみてはいかがでしょうか。 (平成22年3月卒業 機械工学科/44回生)

H25藤原壮馬 寮生活で学んだこと

潮寮は学寮であり、ただの宿泊施設ではありません。ですので、私は潮寮での生活を通して様々なことを経験し、たくさんのことを学んできました。私が学んだことの中で特に大きなものが3つあります。 1つ目は挨拶の大切さです。挨拶は人と人とのコミュニケーションにおいて一番基本となる当たり前のことです。私は潮寮で挨拶に対し真剣に取り組んで きました。1年生の間は先生や先輩に出会ったら全力の大きな声で挨拶をしていました。学校内でも行っていたので心無い通学生には馬鹿にもされました。それ でも「挨拶ができない人間は他に何もできない」と言う先輩の教えを信じ頑張って続けてきました。今では、いつどこで何をしていても挨拶をする相手を見かけ たら、大きな声できちんと挨拶ができるようになりました。 2つ目はけじめのついた上下関係です。中学生まではそこまで意識していませんでしたが潮寮では上下関係に厳しく、先輩に出会えば大きな声で挨拶を し、敬語を使い、行事等は先輩より先に集合し準備をし、先輩を尊敬することを学びました。書き出してみると当たり前のことですが、中学を卒業してすぐにこ のような上下関係を学べるのはとても良い経験だったと思います。高学年になると後輩に尊敬されるように規則をしっかり守り、ひとつひとつの言動に責任を持 つようになりました。そして後輩の面倒もよく見るように心がけてきました。この経験はきっと社会に出ても役に立つと思います。 3つ目は感謝の気持ちを忘れないことです。寮生活と言うことは、親元を離れ生活することになります。今まで当然のように母にやってもらっていた掃除 洗濯も自分で行わなければいけませんし、日用品の買い物も自分で行うことになります。これらはとても大変です。母は家族全員分の掃除洗濯、買い物を一人で 行い、加えて毎食の料理まで作ってくれているのだと考えると、寮生活を通じて改めて母に感謝をし、母の偉大さを知りました。潮寮ではご飯は食堂に行けば食 べられるので、食堂のお兄さんお姉さんにも感謝しています。寮の仲間にも感謝の気持ちでいっぱいです。 寮には衣食住を共にする学年学科を越えたたくさんの仲間がいます。先ほど上下関係は厳しいと述べましたが、先輩後輩はけじめのついた上下関係がある 友人であると私は考えています。そして学校では学科間の交流が少ないため、他学科の仲間がたくさん作れるのも潮寮だからだと思います。共に学び、遊び、 困ったときは助け合い、わからないことがあれば教え合う。潮寮でできた仲間は私の一生の宝です。 (平成25年3月卒業 全寮寮長/機械工学科47回生)

H26山下悠太 寮で出会った友人たち

5年間の学校生活を終えて、思い出すことは部活と寮生活のことがほとんどでした。 寮生活では様々な経験を通じて多くのことを得たが、一番大きなものは数多くの友人たちです。 5年間というのは非常に長い。5年間ほぼ毎日、朝起きて、夜寝るところまでずっと同じ生活をする人たちがたくさんいます。 離れた家族よりも長時間を共にするわけで、ずっと一緒に生活していたら、良いところも悪いところも目につくでしょう。 些細なことで喧嘩することも度々あると思います。 実際、私自身も考え方の違いや、ガムを食べる時に音を鳴らして食べるかどうかなんてことでも喧嘩をしてきました。 薄い付き合いなら、合わなければその人と関わらないようにすれば済むでしょう。 しかし、一緒に暮らしていく人たちとそんな関係にはなるのはもったいなくないでしょうか。 共に過ごす友人を疑うような生活は気持ちのいいものではないと思います。 本音でぶつかり、わかりあえたならその人はかけがえのない友人になるでしょう。 どうしてもわかり合えないのならば、折り合いをつけて、そういった人たちともうまく付き合える術を見つけてください。 その経験は、今後の社会に出たときに必ず役立つでしょう。 私の学年はだれもが仲が良く、いろんな思い出を作りました。 何年、何十年経っても集まって笑いあえる友人たちを得れ、潮寮に入って本当に良かったと思っています。 潮寮で暮らす寮生が、信頼できる生涯付き合っていける友人たちを得ることを期待しています。 (平成26年3月卒業 全寮寮長/建築学科)

H26中島みつき 人生のいろは

寮生活は、私にとって「人生のいろは」を学ぶことができた5年間でした。それは、1年生から5年生まで男女で集団生活をするという、実家暮らしや一人暮らしでは経験することができない少し特殊な環境に身をおくこができたからです。 入寮当初、私はいつも親に頼ってしまっていた生活するうえでの重要なことをほとんどすることができませんでした。洗濯洗剤の量、冷蔵庫の掃除、隣接する部屋への気配りなどわからない、やったことのないことばかりでしたが、優しく時に厳しい先輩方や、入学式から仲良くなった同期、後輩たちとともに生活するなかでだんだんと不安も消え、できなかったこともできるようになっていきました。寮生活を送っていくうちに、様々な経験を積み、またたくさんの人と関わることにより視野を広げることができました。これらは自分の自信につながり、緊張しすぎて人前に立つだけで涙がでそうになっていた私は、指導寮生、寮長、副寮長を務めるまでになれました。 人数が少ない女子寮では縦のつながりが強く、先輩・後輩と一緒に掃除をしたり、寮を良くするためにはどうしたらよいか話し合ったり、時にお風呂場で恋話に熱中したり、たくさんの思い出を作ることができました。 私にとって寮生活は、社会性や精神面を成長させてくれた場所であり、大切な仲間を作ることのできたかけがえのない場所です。 (平成26年3月卒業 女子寮寮長/建築学科)

R2山野夏海 人との関わり

私が5年間の寮生活を通して、1番大事だと感じたことは「人との関わり」です。たくさんの人と出会い、たくさんの人に支えられ生活出来ていました。  朝食を食べに行くと「おはよう!今日も部活か!」、部活終わりに疲れて夕食を食べに行くと「おつかれ!いっぱい食べ!」と元気に声をかけてくださる食堂の方や、寮長として女子寮の備品についての相談などに行くと毎回前向きに検討してくださる寮務の方に、5年間私生活を送る上でとても元気づけられ、助けられてきました。  そして私が1番大事だった関わりは、寮内の先輩、後輩、同級生でした。お風呂に浸かりながら色んな相談をした先輩や、一緒にご飯を食べに行ったり人生ゲームをしたりして友達のように仲良くなった後輩ができました。そして、いつも馬鹿みたいに笑い合い、たくさん遊びに行き、バイト先も一緒で、怒られる時まで一緒だった同級生は5年間の思い出の中で最も大切なものとなりました。  また、寮生活をしたおかげで、洗濯や掃除のような、親が家で当たり前にしていることを当たり前に出来るようになりました。今はひとり暮らしをしていますが、新住居に引っ越してきた時も、寮の部屋替えのような感覚で素早く部屋を完成することができ、5年間の寮生活の慣れが今存分に発揮できています。  最後に、今寮生活を送っていることが、将来とても役に立つ日が来ると思うので、ぜひ楽しく充実した寮生活を送ってください! (令和2年3月卒業 女子寮寮長/都市システム工学科)