建築学科

卒業生紹介

1974卒(4期生) 神家昭雄氏(神家昭雄建築研究室主宰)

インタビュー

  
  ■現在の仕事について
  住宅の設計を中心に設計事務所を主宰
  住宅の設計は奥が深く学ぶことが多く終わりがない
  多くのクライアントとの出会いは人生を豊かにしてくれます
   ■高専を選んだ理由

新しい世界に興味があった

■高専で学んだこと
教授で建築家である光安義光先生に出会い、建築の面白さを学び建築家は格好良いと思い建築家になろうと思った。
白籏史郎(山岳写真家)の「青春を賭けて値するもの」を読んで山に魅せられ登山に夢中になった

■在学中の思い出
1、2年生の時の寮は20人部屋で、そこで過ごした時間が懐かしい
高専の思い出は寮生活とワンダーフォーゲル部にある

■現在の高専生に一言
人生は新しい自分を発見する旅です
いろいろなことにチャレンジし、困難を乗り越えることで新しい自分を発見して下さい


 

1980卒(10期生)高田佳子氏(日本笑いヨガ協会)

プロフィール

高田佳子(たかだ・よしこ)
1980年 国立明石工業高等専門学校建築学科卒業
     太陽工業株式会社入社
1983年 株式会社アートランド設立
2004年 桜美林大学大学院老年学専攻博士前期課程修了
2009年 日本笑いヨガ協会設立

 

受 賞:1994年 日本ディスプレイデザイン協会 ディスプレイデザイン研究賞優秀賞
受賞作品 著書『大道芸イキイキ空間』(学芸出版社)1993年

日本笑いヨガ協会

インタビュー

  ■現在の仕事について

「笑い」の健康法に関するプログラムの開発や教育・講演・執筆活動。

■現在の仕事を選んだきっかけ
高専時代に「笑顔でいられる空間づくり」を仕事にすると決めた。テントメーカーに就職し、イベント会場の設計に携わる。3年後に企画・設計の会社として株式会社アートランドを設立。
起業の意志があったわけではなく、自分のやりたいことをやるために、設立1年後に1年休業し、ボストン子ども博物館でボランティアをすると同時に、笑顔でいられる空間を視察。笑顔の空間づくりとは、建物だけではできないと考え、帰国後「時間の設計」を目指し、海外からストリートパフォーマーを招聘するイベントプロデューサーとなる。阪神淡路大震災をきっかけに、笑えない人に笑いを届けるケアリングクラウンのプログラムを立ち上げる。超高齢社会・国際社会の中で、非言語で笑って健康になれる方法である笑いヨガに出会い、2009年より日本笑いヨガ協会をはじめる。

■現在の仕事に必要なこと
感動する力。洞察力と行動力。目の前の人が必要なことを瞬時に見極め、自分が持っている情報・知識を駆使して最大のパフォーマンスを得ることや、時代の変化の中で、社会が必要とするものを協力者と共につくるためのコミュニケーション能力。

■高専で学んだこと
比較的自由な環境の中、自分から学ぶ態度があれば、どこまでも学べるということ。チャレンジしなければ何もできないことを知り、苦手だった英語を卒業までに実用レベル迄使えるようにしたことが、何年も経ってから予想外に役立った。

■在学中の思い出
夏の陸上部の練習の後、プールで泳いでさらに江井ヶ島まで自転車で行って泳ぎ、戻ってきてまたプールで泳いだこと。

■現在の高専生に一言
自分がワクワクできることに、邁進して欲しい。正直・素直・誠実が、人を集め未来を拓くと思う。

1984卒(15期生)藤本明生氏(ラウンド・リサーチ)

プロフィール

 

藤本明生(ふじもとあきお)
ラウンド・リサーチ 代表 
※土地家屋調査士、一級建築士事務所「世界7大陸ギター唄い歩き」、南極にて完結(2020年2月)

1965年 明石で生まれ「明生」と命名される
1984年 明石高専 建築学科卒業
1984年 明石高専 建築学科 技術補佐員として着任(1年間)
1990年 豊橋技術科学大学建設工学科・大学院卒業
1990年 兵庫県に入庁(神戸高等技術専門学院で指導)
1997年 松前土地家屋調査士事務所で修行
1998年 加古川にて土地家屋調査士・一級建築士事務所を設立
現在、明石にて土地家屋調査士・一級建築士事務所を設立

●アフリカキリマンジャロ5895mに再挑戦。登頂・熱唱♪(2017年2月)

   ●著書「アフリカ、キリマンジャロでギター弾き語り」カブス出版

  若者が夢を持ち、叶えることの大切さを伝えたい!という趣旨で、明石市内のすべての学校図書館(小・中・高・高専)に寄贈

インタビュー

■現在の仕事について
25歳より7年間、神戸高等技術専門学院で生徒の指導にあたった。
この間に「土地家屋調査士」「一級建築士」の資格を取得。県職員を退職し、一年間の修行を経て、独立開業。
メインは「土地家屋調査士」業務。「土地家屋調査士」とは、世間ではあまり馴染みのない資格だが、法務省国家資格である。不動産の表示登記の専門家。依頼を受け、土地や建物の所在・形状・利用状況・境界などを調査し、法務局に図面申請や不動産表示登記の申請などを行う。

現在も、明石高専建築学科卒業生との関りは強く、建築敷地の境界確定、建物完成後の登記等、ご依頼頂くケースが多い。

■高専を選んだ理由
中学3年生の時、とにかく家を出たかった。そんな私の受験条件は「寮がある学校」。自由を掴むため、人生の中で一番勉強をした。補欠ながら合格。最下位からのスタートだった。
当時、明石市内に自宅があり、寮に入る必要はまったくなかったが5年間の寮生活は貴重な体験である。後に私が、「明石市内在住者で、一番初めに入寮した学生」と聞く。当時から独立心は人一倍、強かったと思う。

■高専で学んだこと
在学中の成績はあまり良くなかったが、高専生活は、私のその後の人生を大きく変えた。ここでは、「世界7大陸ギター唄い歩き」と大きく関わる高専でのエピソードを2つ挙げる。

【①16歳:ギター弾き語りを始める】
入寮し、初めての寮祭で、オリジナル曲でギター弾き語りをする、日高先輩(当時5年生。建築11期)を見て、ギターを始めた。明石・三宮など地元を手始めに、ギターを担いで路上でライヴ。北海道、京都、広島、四国など、気が向けば遠征しては、見知らぬ土地で、見知らぬ人に、唄ってまわった。

【②20歳:若いうちに、一人旅をしなさい。旅は人生の縮図なの】
勉学をおろそかにしていた私は、大学3年への編入学受験に失敗し、1年間浪人中に明石高専建築学科の技術補佐員(実験・測量助手)として雇って頂いた。その間に恩師藤原先生が入院され、お見舞いに行った際、先生に「高専に勤め、100万円の貯金ができた。大学編入後は、車を買って大学生活を楽しみたい!」を報告したところ、初めてお会いした先生の奥様に「車もいいけど、一人旅をしなさい。若いうちに旅をして、楽しかったり、困ったり、経験しなさい。旅は人生の縮図なの!」。すっかりその気になった私は、2月末に退職し、1ケ月間ギターを持って北米(アメリカ西海岸~メキシコ)に行った。

●「世界7大陸ギター唄い歩き」を夢に掲げ、実行!
21歳、世界初の五大陸最高峰登頂を果たした冒険家・植村直己さん=豊岡市出身=の追悼映画を見たのをきっかけに、7大陸に行くことを決めた。

21歳、アジア大陸へ。23歳、アフリカ大陸へ。キリマンジャロ山頂(5985m)でギター弾き語りに挑戦するも、高山病にかかりあと600mで遭難した。

その後、50歳になり、「人生、やり残した事がないように」と、1年間訓練(登山、低酸素訓練等)を積み、再挑戦で登頂に成功し、山頂で唄った。24歳、オセアニア大陸へ。25歳、南米大陸へ。コロンビアではギターを盗まれ、チリではパスポートを盗まれ途方に暮れた。冷や汗ものの思い出はいまも記憶は鮮明だ。

そして55歳。欧州大陸へ。英国リパプールの路上で唄い歩き、ビートルズも演奏したライブハウスに出演。

●55歳、最後の大陸、南極へ(2020年2月)。35年越しの夢、完結!
世界的に新型コロナ禍が渦巻く中、関空~イギリス~アルゼンチンを経由して、南極へ向かった。
しかし、南極でも難事が待ち受けていた。渡航前は「ペンギンの横で歌いたい」と考えていたが、南極条約が壁になり、ペンギンには5メートルまでしか近づけない。さらに上陸予定地にはペンギンがいるため、ギターの持ち込みも許されなかった。「これでは歌えない」。あきらめかけたその時、乗っていたクルーズ船の乗員483名の中から、30人限定の南極テント泊の募集があり、見事当選した。
テントで1泊した翌早朝5時。ギターを手に一人、強風の中をテントの外へ。一面、真っ白な極寒(体感温度マイナス10度)の世界で自作曲「Be a MAN!~男であれ」を静かに歌った。「やっと終わった」。感慨がこみ上げた。新型コロナウイルスの感染が世界に広がる直前のタイミング。「あと1週間遅れていたらできなかった。幸運だった」

   ■現在の高専生に一言

①「若いうちに一人旅をしなさい。旅は人生の縮図なの」

私自身、実際に行動してみて、改めて高専生にお伝えしたい。どこに泊まるか、どこへ行くか、何を食べるか、この人は信用していいのか、騙されてやしないか。すべての自分の判断により物事がすすむ。いい判断はいい結果を生み、判断を誤ると悪い結果となる。むしろ失敗から得られる事の方が、成功から得られる事よりも意味ある経験として、今後の人生に大きな良い結果をもたらすと、今は確信している。

②「夢には日付を」「叶える、いう漢字は、十回、口で言う、と書いてある」

私は優柔不断で、意思が弱い性格だ。何か決めようとしてもなかなか決まらない。いつもグズグズと。自分で自分が嫌になる。そんな自分を変えるため、やりたい目標を決めたら、いつまでに、どうやって、費用はいくらか。そして大事なのが、実行日も決める事だ。実行日が決まれば、逆算して行動にうつす事ができる。また、「叶える、いう漢字は、十回、口で言う、と書いてある」と聞いて以来、周りに「何を、いつまでにやる」と公言して自分を奮い立たせる事にしている。

最後に、未来ある明石高専生に、大いに期待しています!

1985卒(16期生)東平豊三氏(株式会社e-flat)

プロフィール

東平豊三(とうひら・ゆたみ)
1985 国立明石工業高等専門学校建築学科卒業
1985 リフォーム会社に就職
1992 設計事務所に転職後、一級建築士免許を取得
1992 ユタミデザイン一級建築士事務所を設立
2010 e-faltを設立
現 在  ㈱e-flat ㈱e-karat  ㈱e-farm 代表取締役社長

 

リンク/株式会社e-flat
http://www.east-flat.com/index.php

インタビュー

 

■現在の仕事について
以下の三社を経営しています。
㈱e-flat:大規模な土地に太陽光発電所を設計・施工し、分割し分譲販売し長期的な資産運用をはかる太陽光発電事業を行っています。
㈱e-karat:太陽光発電所の保守管理・点検・修繕などのメンテナンスを行っています。
㈱e-farm:耕作地に支柱を立て農業を営みながら上部で太陽光発電を行うソーラーシェアリング事業を行っています。

■現在の仕事を選んだきっかけ
45歳の時に不動産会社の役員として働いていた時に経営の方向性をめぐって意見が対立し退職したのがきっかけです。創業当時はリフォームの仕事を行っていましたが2年間は経営が厳しかったです。太陽光発電の分譲販売がヒットし、現在ではメインの仕事が太陽光発電事業となっています。

■現在の仕事に必要なこと
経営はスピードが命です。思いついたらすぐやる。やって失敗したら撤退する。次のプランを実行する。そのためには人を見る目と決断力が必要です。

■これからの仕事に必要なこと
事業の目標と信条をもって事業を立ち上げ、継続していく事業主の育成が必要だと思っています。女性の社会進出や学生の人材育成を応援し、一人ひとりの能力を最大限に発揮できる企業の成長を支援する教育プログラムを実施しています。

■高専で学んだこと
家庭の経済状況が厳しかったため、3つのアルバイトを掛け持ち、片道2時間の通学をしていましたので勉強をする時間も取れず、成績は後ろから数える方が早かったですね。学生時代に効率的な時間の使い方を身に付けたのが役立ったと思います。

■在学中の思い出
忙しい毎日でしたが、ジャズダンス同好会を作り高専祭で踊ったことが思い出に残っています。

■現在の高専生に一言 
自分で考え、実行できる能力を身に付けて欲しいです。これからの社会では、会社に所属していても新しい事業を始める機会も増えるでしょう。そういう能力を身につける為にも私の設立したe-flat奨学金を上手く活用していただける事を願っております。

1994卒(24期生)冨田匡俊氏(冨田構造設計事務所主宰)

プロフィール

冨田匡俊(とみた・まさとし)
1972 神戸市生まれ
1993 国立明石工業高等専門学校建築学科卒業
1996 国立熊本大学工学部建築学科卒業
1998 国立熊本大学大学院工学研究科修了
1998 構造設計集団(SDG)入社
2002 SDG台北事務所所長
2005 冨田構造設計事務所設立
2007 富田林工程顧問有限公司設立
2007~2017 私立中原大學建築学科 非常勤講師
2016~現在 國立台湾大学土木工学科 非常勤准教授

 

リンク:冨田構造設計事務所/富田林工程顧問有限公司:
http://www.tomita-kozo.com/

(代表作品)
・921地震博物館(2005年 台湾建築賞)
・白石湖吊橋(竜骨吊橋)(2010年 優良農業工程賞)
・高雄市ナマシャ区民権小学校図書館(2012年台湾建築賞)
・台南フラッシュエイム本社ビル(2016年 Architizer A+ Awards)
・台湾国鉄池上駅(2017年竣工)

インタビュー

 

■現在の仕事について
台湾台北で、構造設計の事務所を設立し、主に台湾人相手に仕事を行っています。
単なる構造計算だけではなく、いかに構造を美しく見せるかという、「構造デザイン」を実現するような仕事をしています。
仕事で主に使う言葉は中国語なので、コミュニケーションがちゃんと出来るようになるまで少し苦労しましたが、のびのび楽しく仕事をしています。

■海外で働くこと
私が明石高専に在学していたころは「高専での教育は、世界でも通じる」と教えられました。当時の学生は(私も含めて)誰も信じませんでしたが、実際に海外に旅立った高専生には、よく出会います。高専生は外に出ていく度胸を持った人が多いのかもしれません。
地元(兵庫県)を離れれば、東京や九州や台湾やベトナムなどは、いずれも似たような「アウェー」です。同じ「アウェー」なら、日本国内よりも海外の方が、ずっと面白い経験ができると思います。
日本の技術を期待している国と地域は、たくさんあります。
日本国内だと出会うことの難しい、著名な日本人建築家(藤森輝信さん、隈研吾さんや、藤本壮介さんなど)と、共働する機会が得やすいのも、海外の魅力です。

■高専を選んだ理由
実家(播磨町)から一番近い学校の一つだったから。

■高専で学んだこと
鉄骨、RC、PC(プレストレストコンクリート構造)の基礎中の基礎を勉強。
パソコン(当時の機種はFM-16ベータ)でオセロゲーム、ロールプレイングゲーム、ゴルフゲームを作成。
フラクタル理論を死に物狂いで学び、卒業論文にしようと頑張ったものの途中で挫折。卒業設計ではCAD(当時は教えてくれる先生はいなかった)を用いてパース作成。

■在学中の思い出
学校前のお好み焼き屋、学食のラーメンチャーハンセット、沖縄への研修旅行

■現在の高専生に一言
高専で学ぶ「技術の基礎中の基礎」は、実はどんな大学で習う内容よりもずっと専門的、実務的で、将来とても役に立ちます。もう少し、先生の話を聞いておきましょう。

1998卒(28期生)山之内学氏(Loci Anima Architecture (Paris) プロジェクトマネージャー)

プロフィール

山之内学(やまのうち・まなぶ)

 

1978 尼崎市生まれ
1998 国立明石工業高等専門学校建築学科卒業
2000 神戸大学工学部建設学科卒業
2002 神戸大学自然科学研究科建設学専攻修了
2007 国立パリ・ヴァル・ドゥ・セーヌ建築学校卒業
2003 Architecture Studio (Paris)
2005~ Loci Anima Architecture (Paris) プロジェクトマネージャー
2012~ フリーランスとしても活動開始

インタビュー

 

■現在の仕事について
現在は2007年から続いているタワープロジェクトを担当しています。
リーマンショックなどで仕事が止まったり、規模が変わったりと色々とありましたが、現在は新しいプログラムで建築許可も取り、実施設計の最中です。またBIMが本格的に事務所に導入された初めてのプロジェクトでもあります。
事務所ではオフィスや集合住宅、図書館、映画館など、フランス国内だけはなく、ニューヨーク、アジアと各地で様々なプロジェクトをしています。

■海外で働くこと
海外で働くことというタイトルですが、まず、この海外という考えをなくすべきだと思います。
どこにいても、やることは同じで、やるのだという情熱さえあれば、場所は関係なく、できると思います。言葉の問題もただの言い訳です。自信を持って表現する事、何かをやらされるのではなく、自分で何かをすることを考えることは常に重要だと思います。

■現在の仕事に必要なこと
常に重要と考えているのは自己主張力とチーム力。すべて自分ができると思うだけでなく、チームの人を最も有効利用できる場所で使うことを目指しています。

■これからの仕事に必要なこと
メンタル面は当然ですが、自分に自信をもたせられる努力をし続けていく事かと思います。

■高専を選んだ理由
中学校3年生の時に、バルセロナオリンピックがあり、その時、テレビに映るサグラダファミリア教会を見て、建築家になりたいと思い、それで高専を選びました。自宅通いはかなり遠かったのですが、中学時代の恩師が背中を押してくれたことを今も覚えています。

■高専で学んだこと
すべての基礎を学んだと思いますし、早い段階で、色々な言葉を知って、興味のあったものについて、見る、調べる事ができたのは良かったと思います。

■在学中の思い出
在学中の思い出は現在活動休止中ですが、ラグビー部で全国大会に出たことです。
また当時、仲のよかった人間とは今もそのままであり、良き財産だと思っています。

■現在の高専生に一言
15歳という他の人よりも早くに何かの専門分野を見つけられるというのは人生にとって、ものすごいアドバンテージだと思います。他の人が大学から始めることをすでに始め、方向を変えたところで特に遅れることもなく。
後輩の方に言いたいのは、今は何も感じないかもしれませんが、興味のある事には思いきりのめり込むべきだと思います。将来きっと何かの役に立つでしょう。可能性は無限なので、学生時代にやりたい事はできる限りやっておくべきです。

2000卒(30期生)ヴォ ニュ タン氏(ONEDANA株式会社)

プロフィール

 VO NHU THANG(ヴォ・ニュ・タン)
1976年 ベトナム・ダナン生まれ
2000年 国立明石工業高等専門学校建築学科卒業
2002年 豊橋技術科学大学卒業
2004年 豊橋技術科学大学大学院修了
2004年 技研設計入社
2005年 ベトナム・ダナンにonedanaを設立
会社HP:https://onedana.com/

インタビュー

 

■現在の仕事について
日本で新築される建築物の設備配線や配管の施工図面の作成や、既に建設されている建物の設備更新を行う際の現状の図面のデータ化や更新設備の施工図面を作成しています。また、鉄骨系建物の鉄骨の加工図面の作成も行っています。日本でチェーン展開しているカフェの内装工事関係の図面作成や3Dイメージの作成もしています。
仕事とは違いますが、日本とベトナムの友好協会の活動や子供たちに日本語を教えるボランティア活動、日本の国際学生協会(ISA:International Student Associate)がダナンで活動するときのコーディネートも積極的にやっています。

■高専を選んだ理由
ダナン工科大学建設学科に在籍中に高専留学制度を知り、それにエントリーして試験をパスすることができたので高専に留学しました(当時、日本の大学へ留学する制度がなかった)。ダナン工科大学建設学科は建築技術だけでなく、土木技術の勉強もしていましたが、建築空間の勉強をするために建築学科を選びました。

■高専で学んだこと
日本の生活を通して、日本の文化・マナー・習慣などを学びました。建築面では建築空間デザインの勉強に主に取り組みました。

■在学中の思い出
専に入学した当初はクラスの日本の学生と年齢差もあり、考え方や目的意識の違い、心理的な部分でギャップを感じて困ったことを覚えています。寮生活ではルールが厳しくて苦労しました。寮に明石高専以外の友達を呼び、一緒にご飯を作って食べたことでとても怒られました。
人生の中で一番勉強しました。3年編入だったことや国費留学だったので、アルバイトも禁止されていたので、図書館や寮の自習室でよく勉強していました。夏休みに帰国する関係で数学の宿題を半日で必死に終わらせたのはよく覚えています。

■現在の高専生に一言
他人に迷惑をかけることやいろんなことを気にして積極性に欠けていると感じます。いろいろなことにチャレンジしてください。勉強も大切だけど、学生時代にいろいろなネットワークを作ってください。仕事と直接関係しないネットワークは人生においてとても大切です。

2005卒(35期生)岡田一樹氏(株式会社R.E.A.D.代表 )

プロフィール

 岡田 一樹(おかだ・かずき)
2005年  国立明石工業高等専門学校 建築学科 卒業
2007年  京都工芸繊維大学 工芸学部 造形工学科 卒業 卒業設計にて近代建築賞受賞
2009年  京都工芸繊維大学 大学院 工芸科学研究科 建築設計学専攻 修了 松隈洋研究室
2009年- 谷口建築設計研究所
2017年- 株式会社R.E.A.D. 設立

 

[R.E.A.D. & Architects]
http://read-arch.co.jp

インタビュー

 

■現在の仕事について
大学院を卒業後、建築家・谷口吉生の事務所で約9年間、主に美術館やホテルなどの公共の建築の設計に従事した後、2017年12月に独立し、一級建築士事務所[R.E.A.D. & Architects]を設立しました。
人が建築をつくるとき、大小を問わずどのようなプロジェクトにも、その背景には「関係性」と「環境」が存在します。私が、建築を設計するときに大切にしていることは、そこに存在している人々、人と場所などの「関係性(Relationship)」と、与えられた敷地などの「環境(Environment)」を丁寧に読み解き(R.E.A.D.)、「建築(Architeture)」の「設計(Design)」を通して、新しい関係性やより良い環境を生み出すことです。

   ■現在の仕事を選んだきっかけ

明石高専建築学科に入学した時から、将来建築の設計を仕事にするのだろうというイメージはありました。5年間の高専での学び、その後4年間の大学・大学院での学びを経て、「建築家」の仕事に触れ実際の建築空間を体感する中で、次第に「自分も建築家を目指したい」と思うようになりました。大学院卒業後は、いわゆるアトリエ系の設計事務所に就職し、実務や建築家の哲学を学んだあと独立、現在に至ります。

■現在の仕事に必要なこと
建築は一人では作れません。建築は、それぞれ立場の異なる「建築主」「設計者」「施工者」が協働し、多くの人の力を結集させ手作りで作っていくプロセスの先に完成します。そのプロセスを総合的に指揮し、関係者の思いをまとめ上げるのが建築家の役目であり、信頼を得る能力、リーダーシップ、コミュニケーション能力が欠かせません。

■これからの仕事に必要なこと
早すぎる時代の変化に適応できる能力と、時代を経ても変わらない価値を提案できる能力。変わりゆく時代の中、クリエイティブな世界で仕事をするためには、一見相反するこの2つの能力が必要だと思います。

■高専で学んだこと
15歳という多感な年齢で、建築の専門的な基礎知識を幅広く習得できるということは、とても贅沢なことです。実務に携わるようになった今でも、建築学科で5年間学んだことが、土台になっていると感じることが多くあります。

■在学中の思い出
高専での5年間は、バスケットボール部の活動に明け暮れた日々でした。4年生の頃には部長も経験しましたが、その経験がリーダーシップを必要とする現在の仕事にも生きていると感じています。

■現在の高専生に一言
もし「建築家」を目指したいという方がいたら、とにかく良い建築を実際に訪れてみて、その空間を体験してみてください。旅をして、街の空気を感じ、その街に建つ建築を沢山見に行ってください。実際の建築空間を体験することで、教科書やインターネットなどから学べるよりも遥かに多い情報を、五感を通して吸収できるはずです。

2006卒(36期生)信田あずさ氏(須賀工業株式会社)

プロフィール

信田あずさ(のぶた・あずさ)
1985年 姫路市生まれ
2006年 国立明石工業高等専門学校建築学科卒業
2006年 須賀工業株式会社に入社
会社HP:http://www.suga-kogyo.co.jp/

インタビュー

■現在の仕事について
須賀工業株式会社で、設計部に所属し設備設計業務を行っています。
子供が2人おり、仕事と育児を両立しながら働いています。
周囲の理解もあり、とても働きやすい環境です。

■高専を選んだ理由
建築に興味があったのと、入学してすぐ専門知識を学べるのと、
大学受験を気にすることなく勉強できることが良いと思い、高専を選びました。

■高専で学んだこと
建築に関する知識。わからないことを自分で調べ・吸収する力。

■在学中の思い出
高専祭・球技大会・研修旅行(オーストラリア)・平石ゼミの畑

■現在の高専生に一言
建築設備の仕事に携わって約11年が経ちますが、まだまだ知らないことだらけで日々勉強しています。
自身で設計した建物が無事に竣工することはとてもやりがいがあり、達成感があります。
高専で勉強した建築の知識も役立っていると思います。
また、学校で教わる建築の知識はごく一部だということもよくわかりました。
やはり、実際に自分の目で見て感じることは、教科書で見るよりはるかに勉強になります。
建築設備に関して、学校では深くは学ばないのであまりイメージがしにくいかもしれませんが、
建物にとって設備はなくてはならない存在であり、快適な空間を作っていくことはとても重要な仕事です。
今後、建築を学んでいく学生が少しでも設備に興味をもってくれたらうれしいです。

2008卒(38期生)杉本正太氏(環境省西表自然保護官事務所)

プロフィール

杉本正太(すぎもと・しょうた)
2008年3月 明石高専建築学科卒業
2010年3月 明石高専専攻科建築都市システム専攻科修了 
2012年3月 北海道大学大学院文学研究科人間システム科学専攻修了
2012年4月~2014年10月 
      吉野自然保護官事務所自然保護官補佐勤務
2014年11月 環境省入省自然環境局野生生物課外来生物対策室勤務
2016年4~10月
      東北地方環境事務所野生生物課勤務
2016年11月 西表自然保護官事務所自然保護官として勤務

インタビュー

■現在の仕事について
今の事務所での主な仕事は以下の3つです。
1.野生生物、特にイリオモテヤマネコの保護
2.西表島の景観保全および維持管理、自然公園法に沿った許認可
3.世界自然遺産登録に向けた地元との調整
自然保護官という名前から想像すると生物や自然を相手にする仕事を想像すると思いますが、仕事のほとんどは自然保護のために行う政策に対する地元住民や行政、他省庁との調整です。

■現在の仕事を選んだきっかけ
明石高専での卒業研究が「ため池の保全」をテーマにしたのがキッカケで自然保護を仕事にしようと思いました。専攻科に進学してからも、ため池の保全に関する研究を進めながら、ボランティアでニホンザルやシカの個体数調査や獣害被害者へのヒアリングで他大学の研究室と交流がありました。学外での活動で環境省のRanger(自然保護官)とお会いして話を聞く機会が、Rangerになろうと思ったきっかけです。高専在学時は自然保護の方法論について研究していましたが、その方法を実施するのは誰なのかと考えた時、人や社会についても勉強をしたいと思い、大学院では文学研究科に進学し、環境社会学を専攻しました。大学院卒業後は吉野熊野国立公園でアクティブ・レンジャー(自然保護官の補佐)として働きながら自力で森林生態学を勉強し現在の勤務する環境省の総合職試験に合格しました。

■現在の仕事に必要なこと
仕事に必要な能力はコミュニケーション能力と調整力です。専門的な仕事はアウトソーシングするため外部リソースの研究者とのネットワーク力は必要だと思います。また、総合職で入省すると勤務2年目から年上の部下を持つことになり、マネージメント能力も問われます。あと、仕事柄どうしても意見の対立に巻き込まれることもあるため、何を言われても気にしないタフなメンタルが必要ですかね(笑)。

■これからの仕事に必要なこと
IUCNやJAICAの関係で海外からの訪問者もあるため英語が話せれば良いかな。英語ができれば海外の国立公園管理支援の仕事に関われる可能性があります。
平日はオフィスワークのため、休日を利用して山を歩いて現場を見ることも心がけています。また、地元の行事に参加し、地元住民との信頼関係を築くことも重要だと思います。

■高専で学んだこと
高専時代にため池保全や野外調査で年上の人や色々なバックグラウンドの人と関わる機会があったことは今の仕事で必要な能力の素地を築けたと思っています。

■在学中の思い出
ため池のカイボリ

■現在の高専生に一言
「好きこそ物の上手なれ」自分の好きなことを見つけて、続けられれば良いね。
好きな言葉は「和敬清寂」です。千利休がお茶の世界に広めた言葉として知られていますが、元々は禅宗の言葉で、全ての人や物(和)に対して、尊敬の念や思いやり(敬)を持つことで、清らかで正しい(清)、平和で争いのない(寂)世界を築くことができるという教えです。転じて、物事をうまく進めるには自力だけでは成就できず、うまく他人を頼ることが必要になるとも説いています。他人を巻き込むコミュニケーション能力を磨いてください。

2013卒(43期生)丸毛遼氏(株式会社設計組織アモルフ)

プロフィール

丸毛遼(まるも・りょう)
2013年 明石高専建築学科 卒業
2015年 山口大学工学部感性デザイン工学科 卒業
2017年 山口大学大学院感性デザイン工学専攻 修了
2017年 株式会社設計組織アモルフ 入社

 

(受賞歴)
2015年 エネマネハウス2015 優秀賞・地方創生賞
2016年 里山住宅博in神戸 学生による設計コンペ 優秀賞

インタビュー

■現在の仕事について
アトリエ系設計事務所で、意匠設計の仕事を行っています。
入社直後は、主にプレゼン資料の作成や図面の補助といった作業を通して、仕事の流れを勉強します。プロジェクトの担当者になると、設計の計画段階から現場監理まで一貫して設計業務に取り組みます。

■現在の仕事を選んだきっかけ
元々意匠設計に興味がありましたが、高専時代にアトリエ系事務所でインターンシップを行った際に、意匠設計という仕事の面白さを教わったことがきっかけです。その後、様々な設計事務所でのインターンシップを経て、アトリエ系事務所に就職することを決意しました。

■現在の仕事に必要なこと
スケジュール管理能力がかなり大切だと思います。設計期間には様々なフェーズがあり、決められたタームごとに図面やプレゼン資料をまとめなければなりません。構造、設備、外構、各メーカー、施工会社といった、様々な企業と並行して作業を行うため、時間に余裕を持った行程を組む能力が試されます。

■これからの仕事に必要なこと
様々な方面に精通した知識力
コミュニケーション能力(英会話含め)
3Dモデリング・BIM

■高専で学んだこと
建築設計における基礎知識

■在学中の思い出
高専祭の後夜祭でのバンド演奏
クラス旅行(直島、台湾)

■現在の高専生に一言
何事も楽しんで取り組めるような人になって欲しいなと思います。すべての物事は知らず知らずのうちに自分の能力として昇華されるので、だったら楽しんだもの勝ちですよね。色々な方面に貪欲にチャレンジして、見聞を広めていってください。