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ロボコン 3年連続の全国大会出場

10月18日(日)にオンラインで開催された「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト2020 近畿地区大会」において、本校Cチームが技術賞と審査員推薦での全国大会出場権を獲得しました。本校の全国大会出場は3年連続11回目です。さらに、Aチームはアイデア賞と特別賞(ローム株式会社)を獲得しました。

今年の競技課題は「はぴ☆ロボ自慢」。コロナ禍での大会ということで、競技ルールらしきものは一切なく、”だれかをハッピーにするロボットを作って、キラリ輝くパフォーマンスを自慢しちゃおうコンテスト”になりました。例年のように、対戦形式で得点や時間を争うのではなく、1チームずつパフォーマンスを披露し、審査員によって採点される形式です。ロボットだけでなく、テーマやフィールドまですべてを考えなければならず、学生の創造性が試されます。しかもルール発表は例年よりも2ヶ月遅い6月26日であったため、三密を避けるという作業環境の制限や、活動時間が制限される中、アイデアの検討から製作・調整までを短期間で行わなければならず、苦労したチームが多かったようです。そのため、アイデアの面白さだけでなく、ロボットの完成度の高さが審査員評価の大きなポイントになったように思います。

本校Aチームのチーム名は「明石新快速(アカシンカイソク)」。日常生活のあらゆる場面で消毒作業が必要になったことから着想を得て、電車のつり革を自動ロボットが清掃・消毒するというテーマを設定しました。横棒からつられた6個のつり革の持ち手を次々と清掃・消毒していきます。さらに、2台の小型自動ロボットが床に落ちたゴミを清掃します。この時期ならではというアイデアの面白さと、各自動ロボットの確実さ・動きのかわいさが評価され、41点を獲得し、18チーム中3位の成績で決勝ラウンドへ進出しました。決勝ラウンドでは夜間での清掃作業を想定したパフォーマンスを披露しました。つり革掃除ロボットが電飾され、動きに合わせて7色に変化していきます。一方の床掃除ロボットはスポット点灯され、光の点が動いているだけように見えます。しかしながら、その光跡を長時間露光撮影していたカメラ画像によって、床掃除ロボットが「明」を書いていたことが終了直前に種明かしされます。本来なら、3台の床掃除ロボットで「明石」を書くのですが、前日のテストランで1台が故障してしまい、「石」が書けなくなってしまったのが残念です。

Bチームは2年生がリーダーを務める1年生中心の育成チーム。来年度以降に備えて、ロボコンを実践的に経験し、ロボット技術を習得することを目的として編成されました。ARマーカーで位置制御する自動ロボットに挑戦しました。チーム名の「日月体育大学(メイタイダイ)」が表すように、16台のロボットによる集団行動の実現に取り組みました。しかしながら、短期間で高度な技術を習得・実現することは非常に難しく、本番は4台のロボットによる半自動での集団行動になってしまいました。けれども、やろうとしたことは審査員にも伝わり、35点で14位の評価を得ました。

Cチームは、今大会に限って1校4チームまで出場できることが発表された後に急遽編成された、4年生の全国大会経験者2名がその他大多数の1年生を指導するチームでした。チーム名は「バンドロイド」。ロボットと人間のコラボレーションをテーマに、ロボットの伴奏で人間が歌うバンドパフォーマンスを披露しました。キーボード、ギター、ドラムを演奏するロボットは、これまでにもあったでしょうし、今大会でも見受けられました。斬新だったのはモーターの回転周波数を利用した主旋律の演奏でした。ロボット部品を楽器として活用したこと、楽器を演奏するロボットの正確な動きと愛くるしさ、そして人間の歌唱力(?)が評価され、44点で予選ラウンドを2位通過しました。決勝ラウンドで披露したのはロボコンのテーマ曲。多くのロボコニストの心を捉えました。全国大会ではさらにパワーアップしたパフォーマンスを見せてくれるはずです。

近畿地区大会出場にあたって、ひょうご科学技術協会、本校後援会、そして多くの個人のみなさまにご支援をいただきました。ありがとうございました。今後ともご支援のほど、よろしくお願いいたします。学生が運営しているロボット工学研究部のホームページで最新情報を更新していく予定です。そちらもご覧いただきますようお願いいたします。

なお、大会のテレビ放送予定は次の通りです。ぜひご覧ください。
「高専ロボコン(近畿地区大会)」 NHK総合(関西地区)令和2年11月23日(月・祝)13:05~13:59

(文:ロボット工学研究部代表顧問 森下智博)

明石高専ロボット工学研究部ホームページ
http://akashiroboken.main.jp