明石高専

学生からの質問への回答

[ Q1 ]
JABEE対策では、勉強や成績評価が厳しくなっただけのような気がします。
学生側のメリットは何なのでしょうか。

[ A ]
JABEE(日本技術者教育認定機構)の制度は日本の高等教育機関における技術者教育を充実させ、国際的に通用する技術者を育成できるよう、教育プログラムを審査し認定するものです。本校が認定を受けると、学生は国際的な基準を満たす技術者能力を身につけることができ、海外でも国内と同様に専門技術者として活躍できるようになります。また、認定を受けることで学生に対する社会的評価が向上し、就職に際してもメリットが発揮されることが考えられます。特に、将来技術士として活躍したいと考えている学生には、1次試験が免除され、修習技術者として実務修習に入ることができる利点があります。

 

[ Q2 ]
国際性やコミュニケーション能力といっても、英語力がかなり不足している現状を改善することが必要ではないでしょうか。

[ A ]
英語力は、国際性を身につけ、海外で勉強や仕事をするために、また外国人とのコミュニケーションを円滑にするために欠くことのできない大切な能力といえます。このため、本校では外国人教員を採用し、平素よりネイティブ英語が学べるようにしています。また、TOEIC練習システムをLANを通して提供するサービスも開始しています。さらに、後援会にお願いして平成14年度よりTOEICのIPテストを本校で受験するようにしました。現在は、5月に5年生全員と専攻科1年生全員及び希望者、11月には希望者のみを対象に実施しています。また、平成20年度から、本校はTOEIC賛助会員になり、希望者に年4回のTOEIC公開テストの団体申し込みも実施しています。学生諸君は、このような機会を積極的に活用し、英語力の向上に磨きをかけていただきたいと思います。

 

[ Q3 ]
「共生」の意味をもう少し明確に説明してほしいと思います。

[ A ]
「共生」という言葉には、技術による人類の幸福の追求と地球資源や自然環境の持続との両立を希求するという意味合いがあります。本校の技術者教育プログラムの名称の由来については、ホームページで公開している文章にもっとも適切に凝縮されています。すなわち、「自然とともに、人とともに、技術とともに、明るく、元気に、たくましく、生き抜いていける力を持った工学技術者を育てることを目指したプログラム」ということです。

 

[ Q4 ]
豊かな人間性や創造力を育てることは、現状のゆとりのないカリキュラムでは難しいと思います。

[ A ]
本校のカリキュラムは、5年間でほぼ大学レベルに相当する教育課程を終了し、それに続く2年間の専攻科課程では一般教育や専門教育を更に高度化し、充実させる内容になっています。5年間の高専課程のカリキュラムは、時間割上で見ても過密と思われるかもしれませんが、専攻科課程は選択科目が多く、取得すべき単位数も大学とほぼ同等となっています。本校の「共生システム工学」教育プログラムは、高専(4,5年)と専攻科を連携する4年間のプログラムですので、時間的なゆとりと同時に、豊かな人間性や創造力の育成が十分可能なカリキュラムになっています。

[ Q5 ]
多次元的なシステム思考という面では、他学科や他大学で受講できるチャンスをもっと広げるべきではないでしょうか。

[ A ]
本校では、従来より専攻科の他専攻の科目を受講することが可能でした。さらに、学科においても平成15年度より他学科の選択科目を受講できる制度を発足させるとともに、従来の放送大学の科目履修に加えて、神戸大学工学部・理学部・海事科学部との単位互換協定に基づき入学料や授業料を必要とせず大学の授業が受けられる制度を実現しています。学生諸君はこのような制度を有効に活用されるよう期待しています。

 

[ Q6 ]
学生を育成するための教育環境を、学校側は十分に提供できているのでしょうか。

[ A ]
教育環境の問題は、まさしくJABEEが審査を受けるプログラムに対して厳しい要求を課しているところでもあります。教室、実験室・演習室、図書館、情報処理施設、福利施設などの充実は、これを実現しなければ教育プログラムが認定されない場合もあるため、現状に甘んじることなく、学生が学習・教育到達目標を十分に達成できるような環境の構築を目指して努力しているところです。

 

[ Q7 ]
JABEEは学校側の押し付けのような印象があります。学生とのコミュニケーションがもっと必要ではないでしょうか。

[ A ]
JABEEによる技術者教育プログラム認定に向けての取り組みには、学生諸君の協力が欠かせませんが、プログラムの本来の目的は国際基準を満たす技術者として必要な能力を身につけた学生を社会に送り出すことであり、成果の主体は学生(プログラム履修者)の側にあります。身につける能力の内容を学習・教育到達目標として設定し、目標に対する達成度を評価し、それを証明する責任は学校(プログラム)側にありますが、設定する学習・教育到達目標あるいは教育環境の改善による学生支援の方策などは学生や社会の要望に配慮したものでなければなりません。このためにも、学生諸君とのコミュニケーションは必要不可欠であり、今後も継続的に学生や地域社会とのコミュニケーションを図っていくつもりです。