明石高専

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杉本正太(39期)

プロフィール

杉本正太(すぎもと・しょうた)
2008年3月 明石高専建築学科卒業
2010年3月 明石高専専攻科建築都市システム専攻科修了 
2012年3月 北海道大学大学院文学研究科人間システム科学専攻修了
2012年4月~2014年10月 
      吉野自然保護官事務所自然保護官補佐勤務
2014年11月 環境省入省自然環境局野生生物課外来生物対策室勤務
2016年4~10月
      東北地方環境事務所野生生物課勤務
2016年11月 西表自然保護官事務所自然保護官として勤務

インタビュー

■現在の仕事について
今の事務所での主な仕事は以下の3つです。
1.野生生物、特にイリオモテヤマネコの保護
2.西表島の景観保全および維持管理、自然公園法に沿った許認可
3.世界自然遺産登録に向けた地元との調整
自然保護官という名前から想像すると生物や自然を相手にする仕事を想像すると思いますが、仕事のほとんどは自然保護のために行う政策に対する地元住民や行政、他省庁との調整です。

■現在の仕事を選んだきっかけ
明石高専での卒業研究が「ため池の保全」をテーマにしたのがキッカケで自然保護を仕事にしようと思いました。専攻科に進学してからも、ため池の保全に関する研究を進めながら、ボランティアでニホンザルやシカの個体数調査や獣害被害者へのヒアリングで他大学の研究室と交流がありました。学外での活動で環境省のRanger(自然保護官)とお会いして話を聞く機会が、Rangerになろうと思ったきっかけです。高専在学時は自然保護の方法論について研究していましたが、その方法を実施するのは誰なのかと考えた時、人や社会についても勉強をしたいと思い、大学院では文学研究科に進学し、環境社会学を専攻しました。大学院卒業後は吉野熊野国立公園でアクティブ・レンジャー(自然保護官の補佐)として働きながら自力で森林生態学を勉強し現在の勤務する環境省の総合職試験に合格しました。

■現在の仕事に必要なこと
仕事に必要な能力はコミュニケーション能力と調整力です。専門的な仕事はアウトソーシングするため外部リソースの研究者とのネットワーク力は必要だと思います。また、総合職で入省すると勤務2年目から年上の部下を持つことになり、マネージメント能力も問われます。あと、仕事柄どうしても意見の対立に巻き込まれることもあるため、何を言われても気にしないタフなメンタルが必要ですかね(笑)。

■これからの仕事に必要なこと
IUCNやJAICAの関係で海外からの訪問者もあるため英語が話せれば良いかな。英語ができれば海外の国立公園管理支援の仕事に関われる可能性があります。
平日はオフィスワークのため、休日を利用して山を歩いて現場を見ることも心がけています。また、地元の行事に参加し、地元住民との信頼関係を築くことも重要だと思います。

■高専で学んだこと
高専時代にため池保全や野外調査で年上の人や色々なバックグラウンドの人と関わる機会があったことは今の仕事で必要な能力の素地を築けたと思っています。

■在学中の思い出
ため池のカイボリ

■現在の高専生に一言
「好きこそ物の上手なれ」自分の好きなことを見つけて、続けられれば良いね。
好きな言葉は「和敬清寂」です。千利休がお茶の世界に広めた言葉として知られていますが、元々は禅宗の言葉で、全ての人や物(和)に対して、尊敬の念や思いやり(敬)を持つことで、清らかで正しい(清)、平和で争いのない(寂)世界を築くことができるという教えです。転じて、物事をうまく進めるには自力だけでは成就できず、うまく他人を頼ることが必要になるとも説いています。他人を巻き込むコミュニケーション能力を磨いてください。